こんにちは。
あすはな運営事務局の入稲福です
梅雨入りしましたが、雨、降りませんね。
このまま空梅雨になってしまうと、夏の水不足が心配です。
さて、連続で聴覚障害についてお話をしていましたが、
今日は、オリンピックについてのお話です。
昨年は、ロンドンオリンピックで世界中が盛り上がりました。
来年は、冬季オリンピックがロシアのソチで行われますね。
このオリンピックですが、障がいのある人のためのオリンピックが3つあることをご存知ですか。
まず1つは「パラリンピック」。
身体障害のある人のためのオリンピックで、1948年から4年に1度行われています。
「もう一つの(Parallel)+オリンピック(Olympic)」という意味でつけられました。
去年ロンドンオリンピックの後、引き続きロンドンパラリンピックも行われたので、
知っている方や見たことある方も多いと思います。
2つ目は「スペシャルオリンピックス」。
知的障害のある人のためのオリンピックで、1968年から開催されています。
当日だけがオリンピックではなく、トレーニングも含めオリンピックであるという意識の下、
いつもどこかで活動しているということから、「Olympics」と複数形になっています。
福祉や教育関係の方なら知っている方も多いかもしれません。
3つ目が「デフリンピック」。
聴覚障害のある人のためのオリンピックです。デフ=deaf、「ろう(聾)」という意味です。
1924年から4年に1度開催されているので、実は、パラリンピックよりも歴史があるのですが、
当事者以外にはあまり知られていません。
平性18年の調査で、障がいに関する言葉の認知度を調査したものがあります。(下記表)
平成18年度障害者の社会参加促進等に関する国際比較調査の概要(内閣府)より
日本でのパラリンピックの認知度は94.1%ですが、スペシャルオリンピックスは12%、デフリンピックに至っては2.8%でした。
それぐらい、知られていないのです。
同じ日本人選手が活躍しているのに、この差は少し寂しいですね。
パラリンピックは、戦争で負傷した兵士たちのリハビリテーションとして始まりました。
現在は、厳しい条件をクリアした選手だけが出場できる大会です。
視覚障害の人の競技である柔道では対戦相手と組んでから開始、
車椅子テニスでは2バウンド後まで返球が可能などの独自のルールがあります。
スペシャルオリンピックスは、知的発達障害のある人の日常的なスポーツプログラムや、成
果の発表の場として開催されています。
そのため、一定期間トレーニングを積む時間を設けたり、プログラムを組んだり、
年齢や競技能力によってチーム分けがあるなどの特徴を備えています。
デフリンピックは、ろう者仲間の記録重視から始まりました。
開会式に手話通訳がついたり、スタートの合図は目で見てわかるように工夫されていたりしますが、
ルールは基本的にオリンピックと一緒です。
2013年1月末~2月にかけて、スペシャルオリンピックスが開催され、7月にはデフリンピックも開催されます。
パラリンピックに比べ、スペシャルオリンピックスとデフリンピックは認知度がまだまだ低いため、
民間での放送はありませんが、これを機にぜひ3つのオリンピックについて、知ってもらえると嬉しいです。